渡航報告:スイス・University of Zurich & フランス・CNRS
立教大学・榊原研究室の江崎和音です。2025年12月12日~20日に、スイス・University of Zurich(UZH)のDr. Péter Szövényiの研究グループと、フランス・CNRS(フランス国立科学研究センター)のDr. Yoan Coudertの研究グループを訪れました。Péterの研究グループへは、自身が行なっているツノゴケ研究のために2023年10月から2024年3月に訪れており、今回は2度目の訪問でした。前回教わることができなかった実験手法を習うことが目的でしたが、懐かしい顔と再会できたことも嬉しかったです。CNRSのYoanとは、以前から共同研究等で交流があり、今回は共同研究の相談に加えて研究所の見学と研究セミナーをさせていただきました。 (左:UZH植物園の温室 ○フランス・リヨン (左:CNRSへの入り口
○スイス・チューリッヒ
チューリッヒでは住宅の数が不足しており、滞在用の部屋探しが問題になることが多いのですが、今回はKEPLR roomを利用させていただいたことでこの問題を解決できました。岡本さんの利用体験記にもあるとおり(https://keplr.jp/activities/overseas/75/)、KEPLR roomは生活するのに便利な立地にあります。また、チューリッヒは物価が高く、食費も外食やテイクアウトを続けるのは中々厳しいものがあります。KEPLR roomではキッチン用品を使わせてもらえたため自炊もでき、シャンプー類などもお借りできたので有難かったです。ネット環境も家全体で使われているものを使わせていただきました。外出の際のネット接続には、eSIMを短期契約して使用しました。
Péterの研究室はUZHの植物園の中にあり、KEPLR roomからは電車とバスで45分ほど。バス停を降りて坂を上った先に植物園の入り口があり、ドーム状の温室が印象的です。研究室のメンバーと久しぶりに顔を合わせた後、お互いの最近の研究状況などを報告しました(ちなみに、色々と持って行ったお土産の中で、ラボメンバーに一番受けが良かったのはカントリーマームでした)。日本ではツノゴケの研究を行なっている研究者と話す機会が少ないので、研究での日常的な困りごとや今後の研究方針などについて情報交換ができる貴重な機会でした。今回はツノゴケと共生するシアノバクテリアを用いた実験手法について習ってきたので、今後の研究に活かしていきたいと考えています。また、植物園内の別の研究室に、自身が研究対象としている因子を別のコケ植物で調べている研究者がいて、お話したいと思っていました。その方とも直接話をする機会を得ることができ、新しい繋がりをつくることができました。
右:食虫植物の展示スペース。改築されて以前より見やすくなっていました)
チューリッヒからリヨンへは、電車を乗り継いで5時間ほどかけて移動しました。リヨンはフランスの中でパリに次いで人口が多い大きな街で、のんびりとしたチューリッヒの雰囲気とは異なり、都会的な雰囲気がありました。街を歩くと、新しいビルが並ぶ近代的な場所もあれば、中世の古い建物が多く残してある場所もあり、長い歴史が感じられました。
CNRSは、様々な分野の基礎研究を行なう大きな研究所で、リヨンの中の複数の場所に点在しています。今回はそのうちの一つ、RDP (Plant Reproduction and Development laboratory)にお邪魔しました。複数の研究グループで実験室や顕微鏡等の実験設備を共同利用していて、その広さと部屋の多さに驚きました(一人で歩いたら確実に迷子になると思いました)。建物内で2つの階にわたった温室もあり、広いスペースに様々な植物が育てられていました。研究セミナーでは、クリスマス休暇前にも関わらず様々な分野の研究者の方が集まって下さり、発表時はかなり緊張しましたが、ここでの議論を通して、ツノゴケの研究でまだまだ不足している部分、今後進めて行かなければならない部分を改めて認識しました。今回のチューリッヒ・リヨン滞在で得たことを、今後の研究に繋げていきたいと考えています。
右:Saint-Jean大教会。中世時代の古い建物が沢山残してある地区に建っています。)



